グループホームにおける医療行為の課題

グループホームは医師より認知症の診断を受けた高齢者が、多くても9人程度のユニットで家庭的な生活を送れるように支援を受けるサービスです。認知症状を抱えながらも入居者が職員のサポートを受けて家事など行い、日常生活動作がリハビリとなって認知症の進行を抑制する意図もあるのです。

グループホームの職員体制は看護師の配置が必須ではありません。バイタル測定や便秘の管理など日常的な健康管理は介護職員が行い、何かしらの体調の変化があった場合にはかかりつけ医に報告して指示を受けたり、必要時には受診を行います。認知症を患っている高齢者は全身機能が低下していく為に、入所時は身体的に元気であっても時間が経過すると吸引や経管栄養などの医療行為が必要になる可能性も出てくるのです。

グループホームは看護師や医師が職員体制の中に組み込まれていないため、医療行為が必要になった場合の対応が非常に難しくなる現状があります。かかりつけ医や家族などとしっかりと連携を図ってさまざまな状況に対応できる環境を整えなければ、医療行為に依存する度合いが高くなるとグループホームの入所継続が難しくなってしまうのです。

これらの問題を解決するために近年グループホームなどの介護職員の中でも国家資格である介護福祉士の資格を取得した職員に限り、必要な研修などを受けて吸引などの医療行為を実施できるルールが作られてきました。しかしながら特定の職員のみしか対応ができなければ継続的なサービスを行う事は難しく、医療的なケアが必要になったときの対応の難しさはグループホームの大きな課題なのです。